2004年05月22日
どくだみ

こんなに可憐な花なのに、すごい名前をつけられちゃったね。
どくだみさん。
どくだみ・・・
「毒溜め」かな?
いや、「毒彩」と書いてある国語辞典もあるとか。
「毒痛み」かといっている図鑑もあるらしい。
[『植物園にようこそ』参照]:http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/BotanicalGarden/HTMLs/Dokudami.html
今では「ドクダミ茶」なども有名な健康飲料。
どうやら「毒を溜める」のではなく、「毒の痛みをとる」薬草、が正しいようで。
2004年05月19日
バッタくん・・・生きるための真実

マンション周りの花壇に咲いていた「スイートリップル」の花。マーガレットの仲間だとか。
白く可憐な花弁の中に、緑色が見える。
なんだろう・・・覗き込むと、それはバッタくんだった。
へぇー、バッタも花の蜜、吸うのかね、とシャッターを切る。
しかし、その後パソコンに取り込んだとき、彼の口元に戦慄を覚える。
美しい自然の光景の中に、彼らが生きて行くための真実がある。
2004年05月15日
てんとうむし

例によって、マンション周りをぐるっと一周。
金網の向こう側の土手に咲いた姫紫苑。
白い花の中に、ちょっと違った色合いを見つけ、目をこらす。
花の中にいたのは、「ななほしてんとう」。
長男が小さい頃、大好きだった絵本を思い出す。
福音館の月刊誌、こどものともの中の絵本で、てんとうむしが花の幹をどんどんどんどん上に向かって登って行く。そして最後は・・・
長男は何度も何度も「読んで」とせがんだ。
そして、私もこの絵本からてんとうむしの習性を知った。
写真をとり、他の景色に目を移し、また姫紫苑に目をやる。
すると、そこにはもうてんとうむしはいなかった。
そう、てんとうむしは、上へ上へと上り、てっぺんに到達したとき、留まることなくそこからさらに上へと飛び立つのだ。
2004年05月08日
特別の花・クレマチス

この季節、あちこちのお庭や垣根でよく目にする花。
クレマチス。
このお花、私にとってはちょっと特別な花。
農家育ちの母は、土いじりが好きだった。
しかし、私たちが幼い頃、仕事やら子育てやらに追われて、それを楽しむ余裕はなかった。
私たちがある程度育ち、子育ての手が離れたとき、母が最初に育てた花がこの花だった。
母は確か、「テッセン」と言っていた気がする。
きれいに咲いた花を、とても誇らしげに、また優しいまなざしで見つめ、私に名前を教えてくれた。
クレマチス、カザグルマ、テッセン
似て非なるものらしい。
そして、母が育てたのはたしかにテッセンで、今よく見かけるのはクレマチスだ。
でも、私にとっては、それはどうでもいいこと。
それらの花を目にするたびに、そこに母の笑顔が重なるのだ。
2004年05月03日
浮かぶ雫

雨上がり、買い物がてらにちょこっと散歩。
田んぼ、畑、今はどんな様子かな、と。
あぜに植わったつつじの木。
これからなのか、終わっちゃったのか、花の彩りはほとんど見えず、全体に緑色。
つまんないな、と横目で木々を見ながら歩いて行くと、そこにキラリと光るものを見る。
その正体はこれ。
くもの巣のハンモックの上で、雫たちは浮かんでた。
2004年05月02日
たけのこ

たけのこの季節。
スーパーに行くと、米ぬかとセットになって売っている。
お使いの途中、近所の竹やぶのそばを通る。
そこには立て看板があって、「たけのこ直販します」と書いてある。
私はそれを見ながら、ふと母を思い出す。
毎年この季節になると、米ぬかでたけのこを湯がいて、甘辛く煮た煮物を作っていたっけな、と。
幼い頃、なんとなくいがいがした感じがあって、たけのこはあんまり好きではなかった。母はたくさん煮るけれど、あまり箸は出さなかったっけ。
しかし、それがおいしいな、と感じるようになったのは、いったいいつのことだっただろう。
先っぽの方の思いがけずのやわらかさと、根っこ近くの歯ごたえのあるこわさ。
しばらく会っていない母の顔を思い出しながら、ぼんやりと歩いていると、若い竹の根元にたけのこをみつけた。
長さはもう50センチにもなっていて、さすがにこれはもう食べられない。
人間の捕獲の手を逃れて、これから君はぐんぐん天を目指すのね。
2004年04月30日
すずなりの鈴・・・すずらん

マンションの花壇で咲いていた、すずらんの花。
ちっちゃなやつがすずなりになって咲いているのがかわいい。
横からふっと息を吹きかけると、「リンリン」と音が聞こえてきそうな、そんな姿。
ちっちゃな花のひとつひとつは、みんな恥ずかしそうにうつむいている。
ごめんね。そんなにレンズ、近づけたら、いやだよね。
2004年04月28日
しろつめくさって、ホントはピンク?

近所の公園に足を運ぶ。
公園の隅っこ、ベンチのそばに、クローバーが敷き詰められている。
緑のクローバーの中に、白いしろつめくさが映えている。
思わずしゃがみこみ、ひざまづいてシャッターを切る。
なんども花たちを眺め、ひとりにっこり微笑みながら、ふと顔を上げると、ベンチに座って休んでいたおばあちゃんと目が合う。
なぜかお互いに照れたように笑顔を浮かべ、ゆっくりと会釈をする。
それにしてもしろつめくさ、当然のように真っ白な花だと思っていた。しかし、よくよく見つめてみると、花びらの真ん中辺、うっすらとピンクじゃない。
普段よく目にする見慣れた草花だけれど、思いがけない発見があるものだ、と、春の日差しの中で思うのだ。
2004年04月26日
みつばちくんの大好物

マンションの生垣を彩る、つつじの花。
ピンクや赤の華やかな色もいいけれど、白のなんともいえない清楚な感じが好き。
清楚な姿を納めよう、と、レンズを近づける。
すると、そこでは、みつばちくんがお食事中。
この手の昆虫はちと苦手だけれど、レンズ越しならまあいいか。
白い花びらと、黄色い縞々の体のコントラストがなんだかいい。
みつばちくん、おいしいかい?
ごちそうのあとは、君の足でしっかり恩返しだね。
白いお花の次世代へ。
2004年04月25日
火の見櫓と鯉のぼり

さわやかな春の風に包まれて、何気に天を仰ぐ。
あちこちの住宅のお庭に、あるいはマンションのベランダに、気持ちよく泳ぐ鯉のぼりが見える。
町内の曲がり角、そこには自治消防団の小屋がある。そして、その隣には今はあまり見かけない火の見櫓。
もう何年も、人が登った形跡がないような雰囲気。さび付いて、足をかければぽろりと折れてしまいそう。
周り中マンションに囲まれて、そこに登っても火の見の役には立ちそうもない、そのてっぺんを見上げてみる。
するとそこには、誰が取り付けたか鯉のぼりがたったひとつ泳いでいる。
誰も気にしない、こんなところの鯉のぼり。泳がせた人のユーモアと、優しさに触れたようで、なんだか心が和んだ。