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2004年05月04日

シエラレオネ written by 山本敏晴

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正式タイトルは、「シエラレオネ 5歳まで生きられない子どもたち」

アフリカ大陸の西側。北海道ほどの面積のこの国では、今も内紛が続いている。
原因は、南東部で採れる「ダイアモンド」。
それを目的で隣の国から攻めてきた大統領は、国際批判をかわすために、国内での内戦に仕立て上げた。

ページをつづるのは、「国境なき医師団」の山本敏晴氏。
あどけない子どもたちの写真、その中に時たま現れる、無残な姿。

反乱軍は、小さな少年、少女を誘拐し、麻薬を打って戦力にした。
発達段階の大事な時期を、そうやって抹殺してしまったため、子どもたちには心が育たない。
人を殺すことを、なんとも思わなくなってしまう。

あるいは、一般市民を、殺すのではなく、生きながらえさせつつ、手足を切断する。
そうすることで、人々は介護を余儀なくさせられ、その結果、国力を弱めていく。

ときどき、新聞などで耳にするこの国の名前。
こんなに悲惨な状況とは、思いもしなかった。
もちろん、そこで戦いがある以上、悲惨でないはずはないのだが。

どこの国でも、子どもたちの笑顔はかわいい。
そして、苦痛にゆがめられたその表情には張り裂けんばかりに心が痛む。

なぜ、みんなで仲良くできないんだ、と子どもようなことを思ってしまう。
一日も早く、この国の子どもたちに笑顔が戻る日が来るように、そして、この国の子どもたちがきちんと大人になれるように、と、心の底から祈り続ける。

私たち、とりあえず平和を享受している者たちが、できることってなんだろう。

【山本敏晴/著 アートン/刊】

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Posted by じゅの at 17:48│Comments(5)私の本箱
この記事へのコメント
資源を巡る闘いというのは主要なものの一つですね。(民族対立の問題もあるけど。)富の独占の為に血が流れるということはよくあります。いたたまれないですね。

手足の切断の件は、地雷をおく論理とほぼ同じなんですね。地雷も生き延びさせて他の兵士を介護にまわして兵力を落とす先方なんです。

シラレオネは治安が悪いということと、モハメドカロンというサッカー選手の存在で知っていましたが。。。アフリカは紛争地帯がかなり多いですね。。
Posted by ゲスト at 2004年05月04日 20:04
こういう子供たちのために何ができるか?とりあえず平和の中で生かされている私としては、ユニセフの募金くらいかな?
国連職員の友人がいて、彼女や彼女の連れ合いの熱い話を聞いていると、やっぱり国連か、となってしまうのです。
シランデ店主
Posted by ゲスト at 2004年05月04日 23:01
>beta_deiphinusさん
はじめまして。コメント、ありがとうございます。
地雷を置く理由もそういうことだったのですか。
朝日新聞の連載記事「カラシニコフ」によると、手足を切断するときに切断される市民を押さえつけるのも、幼い少年兵たちの役目だったとか。
そうやって戦闘に巻き込まれて行ったやわらかい心を持つ彼らの心の傷は計り知れません。
私はサッカーは詳しくないのですが、そういう選手がいるということで国民の心は少しは救われるかも知れませんね。

>シランデ店主さん
よくおいでくださいました。
私もユニセフの募金は少しだけれどしています。
国連は、頼ってもいい存在、なんですね?(なんかへんな言い方だけど)
Posted by じゅの at 2004年05月05日 13:03
世界で一番国民の寿命が短い国とききます。
北海道に住むお友達が、この国のことを何年も前から気にとめて、支援運動をしています。大学生の息子さんがシエラレオネに行かれたのは、黒柳徹子さんが行かれたすぐ後だったとか。私もあまり知らなくて、教えてもらっています。
Posted by ゲスト at 2004年05月22日 21:39
nanayaさん、はじめまして。コメント、ありがとうございます。
確か、30歳代でしたよね。平均寿命。
お友達の息子さんは実際に行って活動をされたんですね。そしてお友達も。
私も考えてばかりでなく、行動に移すべきだな、と思い始めました。
少しいろいろ調べてみようかな。
Posted by じゅの at 2004年05月22日 23:56
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シエラレオネ written by 山本敏晴
    コメント(5)