2005年07月03日
阿房列車 written by 内田百閒(ひゃっけん)
行った先に世間的な目的のない旅を、百閒先生は『阿房(あほう)列車』と呼ぶ。
「汽車が走ったから遠くまで行き著き(つき)、又こっちへ走ったから、それに乗っていた私が帰って来ただけの事で、面白い話の種なんかない。」といいつつ、百閒先生が仕立てた15の阿房列車の旅。
一人では寂しくて、必ず連れて行く相棒がおり、その人を『ヒマラヤ山系』と称している。
何を聞かれても「はぁ」と気のない返事をする彼だが、百閒先生には心地がいいらしい。
普段はぼぉっとした感じの山系氏だが、国鉄の職員であるだけに、全国的に顔が広い。
お酒が大好きで、寝台特急の食堂車や、逗留先の旅館での一献(酒席のことか?)を何よりも楽しみにし、そこに百閒先生の友人であったり、山系氏の知人であったりする、甘木(某)君、何樫(なにがし)君、垂逸(たれそれ)君が混じる。
分類するならば旅行記ということになるけれど、名所、旧跡が出てくるわけではない。
しかし、気難しさと、それを上回るさりげないユーモアに触れ、「あぁ、そこ、行ってみたい」と思ってしまうのだ。
東京物語 written by 奥田英朗
鉄道でゆく edited by 学研
時刻表 edited by (株)交通新聞社
驛の記憶 phote by 真島満秀
廃用身 written by 久坂部 羊
シエラレオネ written by 山本敏晴
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Posted by じゅの at 10:39│Comments(2)
│私の本箱
この記事へのコメント
先日は私の勝手な「ネコステーション」にコメントいただきまして、ありがとうございました。
実はちょこちょこ覗かせていただいていたのですが、覗き見だけで・・スイマセンでした。
じゅのさんのネコに対する愛情と鉄道に関する情熱を感じ、楽しく読ませていただいてます。
そして、百?先生。・・やっぱり。
私が内田百?先生を知ったのは鈴木清順監督のツィゴイネルワイゼンがきっかけだったと思います。
その後「ノラや」に出会い、ことあるごとに読み返しておりました。
「阿房列車」のシリーズは登場人物が魅力的で、そちらに目が行き勝ちですが、言われてみると確かに「旅行記」だったんですね。
長々とすいません。百?先生の話題で興奮してしまいました。
今後ともよろしくお願いします。
実はちょこちょこ覗かせていただいていたのですが、覗き見だけで・・スイマセンでした。
じゅのさんのネコに対する愛情と鉄道に関する情熱を感じ、楽しく読ませていただいてます。
そして、百?先生。・・やっぱり。
私が内田百?先生を知ったのは鈴木清順監督のツィゴイネルワイゼンがきっかけだったと思います。
その後「ノラや」に出会い、ことあるごとに読み返しておりました。
「阿房列車」のシリーズは登場人物が魅力的で、そちらに目が行き勝ちですが、言われてみると確かに「旅行記」だったんですね。
長々とすいません。百?先生の話題で興奮してしまいました。
今後ともよろしくお願いします。
Posted by tanyan at 2005年07月04日 08:37
いえいえ、こちらこそ、おいでくださいましてありがとうございます。
私は百?先生の作品は、実はこれが初めてです。
「電車はいいよね」と友人に話したとき、「これ、読んでごらんよ」と薦められたのが百?先生に出会ったきっかけです。
確かに一冊読むと、次も次も・・・と読みたくなる本ですよね。
百?先生と一緒に列車に乗った気分で楽しく読めました。百?先生が毎回山系氏を連れて行きたがるのも、ぼっとしながらも愉快な彼の人柄なんだろうな、と不思議な魅力を感じました。
「ノラや」、私も次はこれ読もうと思っていたところです。
こちらこそ、よろしくお願いします。
(私の場合、ウイークデーはなかなか時間が取れないので、カメレスですが、お許しください)
私は百?先生の作品は、実はこれが初めてです。
「電車はいいよね」と友人に話したとき、「これ、読んでごらんよ」と薦められたのが百?先生に出会ったきっかけです。
確かに一冊読むと、次も次も・・・と読みたくなる本ですよね。
百?先生と一緒に列車に乗った気分で楽しく読めました。百?先生が毎回山系氏を連れて行きたがるのも、ぼっとしながらも愉快な彼の人柄なんだろうな、と不思議な魅力を感じました。
「ノラや」、私も次はこれ読もうと思っていたところです。
こちらこそ、よろしくお願いします。
(私の場合、ウイークデーはなかなか時間が取れないので、カメレスですが、お許しください)
Posted by じゅの at 2005年07月06日 00:03