さぽろぐ

旅行・温泉・観光  |その他の都道府県・海外

ログインヘルプ


2008年08月30日

豊の国の駅舎を訪ねる=旅立ち=

さて、いよいよ旅立ちのとき。

豊の国の駅舎を訪ねる=旅立ち=
寝台特急富士号の行き先表示は大分行き

豊の国の駅舎を訪ねる=旅立ち=
今日の寝台は星のマークのB寝台ソロ

豊の国の駅舎を訪ねる=旅立ち=
東京駅10番線のホームの「富士号・大分行き」の行き先表示

今にも泣き出しそうな空を仰ぎながら、自宅を出発。
1時間前には東京駅に到着して、お弁当の準備やらしながらのんびりと列車が来るまで過ごすはず。

しかしそのとき、ほんの僅か西の熱海~小田原間は局地的な集中豪雨にやられていたらしい。
東海道線は熱海~小田原の運転を見合わせ、全ての列車は小田原駅で折り返し運転。
ダイヤは大きく乱れていた。

さて、寝台特急、東海道線と同じ在来線を通るわけだから、影響がないわけはない。
結果、列車は約2時間遅れ、20時ごろ、東京駅に滑り込んだ。
これで本当に運転できるのか、そんな思いの中、列車に乗り込み、B寝台ソロの一室で寛ぐ。

車内のアナウンスは、熱海~小田原間はまだ不通だと言っている。それでもこの列車は、0時ごろ出発の予定だと。
そんなことできるのかいなぁ・・・そう思いながらも、まぁいいか、遅れてでも目的地に到着できれば、後はなんとかなるもんね、そんなことを思いつつ、出発を待つ。
アナウンスは尚も続ける。「何時になろうともかならず出発します」と。下関車掌区の車掌さんの、なんとものんびりした口調に、思わず笑ってしまった。

ホームの向かい側には、先に運休が決まっていた夜行列車「サンライズ瀬戸・出雲」と「ムーンライトながら」のお客さんのために、「長野行き」の方向幕をつけた183系列車が用意された。

さて、こちらは何時になろうとも出発する寝台特急「富士・はやぶさ号」、実に6時間半の遅れを持って、0時25分、東京駅を出発した。

雨は小康状態となり、列車は徐々にスピードを出す。
しかし、新橋駅を通り過ぎ、通過するはずの品川駅に近づいて、停まってしまった。
アナウンスは言う。「品川駅で4時まで停まります」と。

確かに何時になろうとも出発する、その約束は果たした。
こんな経験なかなかできることじゃないし、まいいか、と寝台に横たわって眠りに着いた。

一眠りした早朝4時過ぎ、列車は一向に走り出さない。
トイレに立つついでに、車掌室を覗いてみた。
「どんな状況?」と尋ね、「新幹線への振り替えの可能性は?」と聞いてみると、「問い合わせているけど、なかなか情報を下ろしてくれないので状況がつかめない。振り替えの要請をしているけれど、許可が出ない」という返答。
JR西日本とJR東海、同じグループでも別会社であることの弊害か。

笑顔での応対の中にも、困惑と疲労感がのぞき、とうてい責める気にはなれない。

品川駅から新幹線が発車する6時が近づいた頃、振り替えの許可が出たとアナウンスが入り、列車を降りた。

同じく集中豪雨の影響で遅れが出ている品川発の一番列車、のぞみ99号にて、なんとかかんとか九州は小倉駅に到着したのは、11時近くだった。

こんなふうに、初めての列車ホテル体験で、今年の夏旅は幕を開けた。

あなたにおススメの記事

同じカテゴリー(電車旅/2008・夏旅)の記事画像
豊の国の駅舎を訪ねる =駅舎本屋《筑豊本線》=
豊の国の駅舎を訪ねる =駅名板《日田彦山線》=
豊の国の駅舎を訪ねる =駅名板《久大本線・その②》=
豊の国の駅舎を訪ねる =駅名板《久大本線・その①》=
豊の国の駅舎を訪ねる =駅名板《豊肥本線》=
豊の国の駅舎を訪ねる =駅名板《日豊本線・その③》=
同じカテゴリー(電車旅/2008・夏旅)の記事
 豊の国の駅舎を訪ねる =総集編= (2008-10-19 22:32)
 豊の国の駅舎を訪ねる =駅舎本屋《筑豊本線》= (2008-09-28 22:50)
 豊の国の駅舎を訪ねる =駅名板《日田彦山線》= (2008-09-23 10:37)
 豊の国の駅舎を訪ねる =駅名板《久大本線・その②》= (2008-09-23 01:07)
 豊の国の駅舎を訪ねる =駅名板《久大本線・その①》= (2008-09-23 01:05)
 豊の国の駅舎を訪ねる =駅名板《豊肥本線》= (2008-09-23 00:47)
この記事へのコメント
 おぉすごい!なかなかできない体験ですね。
 富士に泊まれた上のぞみにも乗れちゃったのはもしかしてラッキー?
 続編を楽しみにしています。
Posted by Nと〜 at 2008年08月30日 22:58
とんだハプニングの旅立ちでしたね。
でも、そうそう体験できる事ではないので、
それも、それなりに楽しめたのでは・・・・・
Posted by nonkoge at 2008年08月31日 15:18
わずか数キロの寝台車の旅、ご苦労様でした。
羨ましいと言うか、贅沢三昧といったら叱られますね。

止まっている寝台個室の乗り心地はいかがでしたか?
Posted by 鉄の29 at 2008年08月31日 22:49
みなさん、コメントありがとうございます。

>Nと~さん

目的が旅行なので急ぐわけでもなく、両方乗れる、ラッキー・・・な感じです。
私としては。
寝台車だから、ホントに寝ていられて楽チンだし。
新幹線は話題のN700系だったし。

>nonkogeさん

今年はゆっくり花さんに会えるかも、そう思っていたのですが、なかなか行程が合わず、また花さんもお忙しいようで、メールでのご連絡だけになりました。
思いがけずの初体験、これは逆に楽しまなければ損だよねぇ、の心境でした。

>鉄の29さん

やはり「うらやましい」と思いますよね。私も、これは意外と贅沢かもと思いました。
寝台車はベッドなので楽なのですが、困ったのは2階の乗客。なんだか落ち着かない人で、頻繁に出たり入ったりを繰り返していて。2階のドアは引き戸なので、開閉の度に音が大きく響きます。
これにはちょっと閉口しました。

-----

相手は自然だから、こういう状況は仕方のないこと。
それでもなんとか走らせようとする乗務員の熱意というか、そんなものを感じました。
文句を言うのは簡単だけれど、夜を徹してあちこち連絡とって、何とかしようとしてることを思うと、とても文句なんて言えません。

車両はJR九州、乗務員はJR西日本、被害が出ている線路はJR東日本、振り替えの要請を出している新幹線はJR東海、こんなふうに関係機関がばらばらだから、情報の収集がなかなかうまくいかないのでしょうね。
板ばさみの乗務員の方がなんだか気の毒になりました。

こんな状況を見ていると、長距離の夜行列車は鉄道会社にとってもお荷物で、廃止の方向に持って行きたいのは当然なんだろうなと思ってしまいます。

あと少しだからがんばれよって言いたいです。
Posted by じゅの at 2008年09月01日 00:13
こんにちは。
久しぶりですが・・・。

ムーンライトながらが、臨時に・・・。

http://www.asahi.com/national/update/0831/TKY200808310139.html

定期運行としては廃止になるかも・・・です。
Posted by らっぱくん。 at 2008年09月03日 18:42
JR会津若松駅のライブカメラ

http://www.ntt-fukushima.com/sora/mado_live/jr_aizu/index.html
時刻表を調べれば、SLも見られます。
Posted by らっぱくん at 2008年09月14日 07:24
らっぱくんへ

コメント、ありがとうございます。お返事が大変遅くなりました。

ムーンライトながらの定期運行打ち切りの記事、私も読みました。
大垣夜行から幾十年、安い夜行バスなども出てきて、そろそろお役御免の頃でしょうか。
日付変更駅が横浜から小田原に変わったところから、やばいかもと思っていましたが・・・。

会津若松駅のライブカメラ、面白い試みですね。
しかし、乗客のプライバシーとか、大丈夫かなとちょっと心配。余計な家族争議の種が増えたりして。
SLの姿など、楽しみですが。

貴重な情報、楽しい情報、ありがとうございました。
Posted by じゅの at 2008年09月15日 08:00
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。
削除
豊の国の駅舎を訪ねる=旅立ち=
    コメント(7)