開業当時を偲ぶ・・・小田急・向ヶ丘遊園駅

じゅの

2006年05月20日 18:56



新宿と箱根を結ぶ小田急小田原線。
指折りの温泉街への足でありながら、沿線の住民の通勤には欠かせない路線だ。
小田急電鉄が開業したのが1927(昭和2)年。沿線の発展と共に、駅舎は建て替えられていったのだが、たった一つ、開業当時の姿を残す駅舎がある。

新宿から約20分、多摩川を越えて2つ目の、向ヶ丘遊園駅だ。
開業当時は「稲田登戸駅」と称していたが、駅近くに開園した「向ヶ丘遊園」の知名度を上げるために改称されている。

遊園地(残念ながら2002年に閉園)に通じる南口は、ロータリーになっていたり、商業施設も発展しているが、反対側の北口は取り残された感があり、それゆえに立派なマンサード屋根を持つこの駅舎が、開業当時の姿をとどめている。

都心近くにありながらそれを忘れさせてしまう、のんびりとした田舎くささがある。



北口からは沿線の大学に向かうバスが何系統か出ている。
バスは駅舎の真正面から入って右側に曲がり、折り返して真正面から出てゆく。
駅前はバスが折り返すには狭いため、突き当たりがターンテーブルになっていて、バスはこんなふうに車体ごと回転させて出てゆく。



駅近く、小田原方面側の踏切から、停車中の小田急線を撮る。
クリーム色にブルーのライン。おなじみの5000形の列車が見える。

(2006年5月6日・撮影)

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