房総半島の駅舎を訪ねる《その6》=佐貫町(さぬきまち)駅=

じゅの

2006年12月23日 11:50



大貫駅のお隣、佐貫町(さぬきまち)駅。
千葉県富津市に位置する。
1914(大正3)年開業。
駅舎も開業以来の木造駅舎だ。

マザー牧場の最寄り駅にもなっており、バスも出ている。

正面から駅舎を見てみる。
赤い瓦葺の切妻屋根。
駅舎左側、赤いポストのあたりには下見板張りの渋い壁が見える。



大貫駅から先頭車両に乗って、佐貫町駅で降りる。
降りたところ、館山方面寄りからホームを眺めてみる。
小豆色に縁取られた木造の待合室と、駅舎をつなぐ水色の跨線橋、そして赤い瓦屋根の駅舎が見える。



ホームを先頭館山方面側から千葉方面側にゆっくりと歩き、跨線橋を渡る。
島式1面2線。長いホームの向こう側、線路はひとつに合わさってゆく。



ゆっくりと歩いた千葉方面側のその先には、レンガが積まれたトンネルが見える。
ひとつに合わさった線路は、白いすすきに迎えられて、レンガのトンネルを抜けたあと、大きく左にカーブを切る。



ここでもスカ色・・・そう思ったけれど、ここで出会ったのはスカ色風のラインを持つ211系列車。
10月21日に房総地方での運用が開始されたそうだ。
みかん電車に続いて、スカ色もなくなるのか。

そろそろ次の下り列車が来る頃、とホームに出たとき、この列車がやってきた。
あれ、もう少し時間に余裕があったはず、と思いつつ、前面の写真だけ撮ってあわてて乗り込む。
しかし、列車がしばらく走った頃、なんかヘン・・・と思い始める。

青堀駅、大貫駅と二つの駅を見て、続いてこの佐貫町駅に降りた。
前の二つの駅と大きく違うところがあることに、そのとき気づいた。
ホーム、駅舎の配置が、青堀駅、大貫駅とは正反対なのだ。

1番線が千葉方面、2番線が館山方面だったのは青堀、大貫。しかしここはその反対。
館山方面寄りに駅舎があったのは青堀、大貫。しかしここはその反対。
更に、館山方面に向かって駅舎が右側にあったのは青堀、大貫。しかしここはその反対。

というわけで、青堀、大貫と同じように、駅舎から跨線橋を渡ってホームに降り、先頭車両が跨線橋の先に停車したこの列車に乗ってしまったというわけ。
おまけにほら、それまで見慣れた「安房鴨川」の青い方向幕には「内房線」としか書いてないし。

なんかヘン・・・な211系列車は、ついさっき見てきた大貫駅に逆戻り。
あそこで間違えなければ、レンガ積みのトンネルから出てきたスカ色を捉えることができたのに。

ま、こんなこともあります。
今はまだめずらしい211系列車にも乗れたし、ま、いっか・・・ということで。

(2006年11月4日・内房線佐貫町駅にて撮影)

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