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2005年05月07日

新緑の御殿場線を行く《その8》=栄枯盛衰の歴史=

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今でこそ1時間に1本のひっそりとした山間を走る御殿場線だが、その昔は東海道本線の一部として日本の大動脈の一翼を担う大切な鉄道だった。

伊豆半島の付け根に堂々と寝転ぶ箱根連山を迂回するため、大きくコの字型に内陸に曲がった路線は、昭和9年に丹那トンネルが完成するや、熱海経由が東海道本線となって主役の座を下ろされ、「御殿場線」と改称された。
更に第二次大戦中の昭和19年に、鉄材供出のためにレールを奪われ、複線から単線に。

写真は酒匂川に架かる酒匂第二橋梁だが、単線の線路には余りある橋脚の広さはかつて複線だった名残だ。右側のスペースにはかつて線路が敷設されていた様子をうかがい知ることができる。
また、《その3》で紹介した切通し、左側の切り立った石垣に対して、右側のなだらかなスペースは、ここに複線の線路が通っていた名残だ。

ここにもまた、「栄枯盛衰」の歴史が刻まれている。

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この記事へのコメント
電車がいっぱいですね。私も嫌いではありません。
北海道だと道東へ行くに従って平野が広がります。ザ・北海道!といった車窓。
この写真ものんびりしてて良いですね。歴史がかいま見えます。
Posted by いこう斎 at 2005年05月14日 15:35
こちらこそ、ありがとうございます。
道東というと、知床、網走方面ですよね。
イメージとしては、見渡す限りの牧草地帯で、地平線も見えてしまう感じでしょうか。
実は北海道はまだ行ったことがないのですが、いつかきっと行ってみたいと思っています。
北海道の列車こそ、さまざまな歴史を乗せて走っているのではないでしょうか。
Posted by じゅの at 2005年05月14日 23:39
静岡県裾野市の出身です。高校の頃は御殿場線の裾野−大岡(沼津)間を毎日通学で使っていました。ただでさえローカルの単線で本数が少ないのに、特急あさぎりが走るようになってダイヤが変則になり、目の前でドアを閉められてから45分待たされたことも・・・その後大学4年間は都内に住んでいましたので、今思うと信じられないくらいのスローライフでした。

かつて複線の東海道線だった話や、それが今のローカルの単線になっていく経緯は、小さい頃に本で読んだ覚えがあります。単線での通学は不便で、そんな歴史を恨めしく思うことも正直ありましたが、今の御殿場線が東海道線にはない独特の雰囲気を醸し出し、また特に神奈川県側の風景がよいということで人気があるそうなので、それでよかったのかなぁと今では思います。
ちなみにこの、いわゆる「箱根北回りルート」ですが、御殿場線が廃れてそのまま寂れてしまったわけではなくて、この御殿場線が開いたルートは、現在は国道246号線や東名高速が走る、クルマの幹線ルートになっています。

余談ですが、沼津駅をでて数百メートル、東海道線と併走していて、タイミングが合えば競争になることがありますが、いつも御殿場線が勝ちます。御殿場線のほうが車両が短い分軽くて加速がいいはずなので、当たり前と言えばそうなのですが、高校時代には「御殿場線は山登りだから、ありゃ、勢いをつけているんだ」と、みんな言っていました。(笑)
Posted by marines at 2005年05月15日 04:29
marinesさん、大変丁寧なコメント、ありがとうございます。お返事、遅れてしまってごめんなさい。

私の高校は小田原市内なのですが、部活仲間にも御殿場線を利用している友達は結構いました。私たちは部活のあと、お店に寄りこんでお茶を飲みながらだべってたりしたのですが、彼女たちはいつもダッシュで帰って行きましたね。あれだけ本数が少ないと仕方ないよなぁと思います。

実は今回の旅の目的のひとつに富士山があったのです。御殿場線はどこよりも富士山の姿が美しい路線だとか。でも、お天気は良かったはずなのになんとなくもやっとしてて、どれが富士山だかわかりませんでした。やっぱり真冬のぴんと空気が張り詰めた季節じゃないと、美しい富士山は見られないのかしら・・・。

あんなに山間の静かな町なのに、確かに車の量は多かったです。東名高速なんて、信じられないほど高いところを走っていまうよね。まるで宙に浮いてるような姿でした。

東海道線と競争、見てみたいものです。でも、そうしたら絶対に御殿場線は負けないはず。そこが東海道線の113系と御殿場線の115系の違いなのでしょうね。113系を山間部仕様にしたのが御殿場線の115系だそうですから。

なんだかとても楽しいお話を聞かせていただきました。本当にありがとうございました。
Posted by じゅの at 2005年05月17日 23:27
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